行政書士になった経緯について

トラスティルグループ&トラスティル行政書士事務所代表の小倉です。
前回少し触れた、私が行政書士になった経緯について、書かせていただきたいと思います。

多くの方から、よく聞かれたり、経歴と絡めて司法試験やら司法書士試験やらの受験を勧められるところなので、そういった方々にまとめての回答になれば良いのですが・・。

行政書士になる前、私は、銀行を退職して法科大学院に行っておりました。
大学時代に立てた将来計画が法律サービスで起業することだったので、大学院入試で出した志望理由書にも、「経営者になって広く法律サービス提供したい」と一風変わった事を書いておりました。

もちろん、在学中は弁護士になろうと思って勉学に励んでおりましたが(人生でこんなに勉強したことはありません)、途中で私が専門にしたい金融関係の業法(金商法・銀行法・信託業法・保険業法etc)に基づく許認可手続というのが以前取った行政書士の資格で取り扱えることを知り、また授業やエクスターンシップ(実習)の一環で見学・参加した裁判や法律相談が耐え難い苦痛であったこと等もあって、悩みに悩み抜いて、最終的に司法試験は受けないことに決め、法科大学院卒業と同時に行政書士になりました。

この点は、ずいぶんと色々な方から、後々に至るまで「もったいない」と言われ、受験を勧められました。そのせいか、大学院修了後5年経って司法試験受験資格がなくなったときには、自分の立場が固まったような気がして、晴れやかな気持ちになったのをおぼえています。人生いろいろ、正解があるわけではありませんが、他人の評価はともかく、自分自身が後で振り返ったときに、この選択が正しかったと胸を張って言えるようにしていきたいと思っています。

近代国家は行政国家であると昔教わりましたが、国民や企業にとっては通常時においては、司法よりも行政の方が利害得失に関わることが多いのではないでしょうか。にもかかわらず行政に向き合う企業や国民に寄り添う許認可や行政手続のプロという存在は、これまで十分でなかったように思います。

まずは、この領域でしっかりとしたサービスを提供しなければなりません。その上で、これからは行政書士だけでなく、専門家が連携した効率的なサービス展開が欠かせないと思うのですが、それに際しては、行政書士という資格は例えば他士業者との提携についての制約も少なく、身動きがとりやすいと思いますので、この方面でも努力していきたいと思っています。

長くなりましたが、以上です。