皆さま,ご無沙汰しております。山根です。
もう2月に入りましたが,本年もトラスティルグループと,
特に山根をよろしくお願い致します。
さて,本年はさい先良く,と言っていいのでしょうか,
先日,労働裁判の控訴審で,逆転勝訴を収めることができました。
一昨年の春から続いていた未払賃金請求訴訟で,
私は会社側(被告)の代理人でしたが,
1審で完全敗訴してからの完全逆転勝訴でした。
例えばよくありがちな未払残業代請求の類ですと,正直,
ゼロか百か,みたいな結論は少ないのですが,
本件は,4年間にも渡って,ずっと,基本給の半分以下しか貰っていなかった,
というかなり大胆な趣旨の請求でしたので,
会社としては,そんなことはあり得ないということで,
ある意味和解する余地もなく,徹底的に争う形となりました。
書証として,会社が4年間の賃金未払を認め,その全額を原告に支払う旨の「合意書」
なるものがあり,会社印が押印されていました。
裁判の最大の争点は,この合意書が真正なものであるか否か,でした。
つまり,本当に会社がこの合意書を作成したのか,それとも,原告によって偽造されたものか,
ということでした。
民事訴訟法を学んだ経験のある方はご記憶にあるかと思いますが,
印鑑大好きの我が国では,ある書面にその者の印鑑が押印されているという事実があるだけで,
その者がその書面を作成した,ということが推定されてしまうのです。
これは,「二段の推定」と呼ばれるものです。
つまり,書面上にある印影と,印鑑の印章が一致すると,それはその者が自らの意思で押印したのだろう,
という推定が働きます(一段目の推定)。
そして,自らの意思で押印したということは,それは,その文書の内容を把握した上で,
その文書を作成したのだろう,という推定が働くということです(二段目の推定)。
ですので,会社の方で,本件の「合意書」が偽造されたものであると言うためには,
会社の方で,この「二段の推定」を覆すだけの事情を主張・立証しなければならないわけです。
少し分りにくいですよね。
説明が下手ですみません。
1審では,裁判官がこの「二段の推定」を全面的に認め,
そのまま請求金額全額を認める判決が出ました。
こちらが推定を覆すために挙げた諸々の事情
(本件合意書自体の怪しさ,原告の行動の不自然・不合理さ,など)
はことごとくスルー,もしくは,過小に評価されました。
まさに結論ありきの判決,裁判官が判決を書きやすいからその結論にした,
といった印象の判決でした。
正直,勝訴の可能性が高いと踏んでいましたので,
この判決を見た時はとても驚きました。
裁判官に対する失望感,憤り,
依頼者に対して申し訳ない,
自分が情けない,
そういった感情が混沌と溢れてしまい,
しばらく途方に暮れていたことを思い出します。
その後,気持ちを切り替えて,控訴し,
ありったけの熱を込めて,控訴理由書を書き上げました。
幸い,高等裁判所の裁判官には,「二段の推定」を覆すために私が挙げた事情が,
ほぼ全面的に理解され,「二段の推定」が覆りました。
そして,1審判決取消し,原告の請求棄却,という完全逆転勝訴判決を獲得することが出来ました。
控訴審の判決を見たときは,嬉しいという想いと,それ以上に,ホッとしましたね。
丁寧かつ常識的な事実認定の上で,あるべき判決を出して下さった高裁の裁判官に感謝申し上げます。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
本年のブログはマジメ路線なのかな?
いやいや。
明日は選挙管理委員長をお受けしている法人にうかがい、総代選挙の開票を行います。
大半の選挙区はすでに無投票で決まっていますので、開票は4県のみですが、私も結果が気になると同時に審判を受ける気持ちです。
というのも、この選管委員長は、私が選挙方法の見直しを含む定款・規則の改正作業を業務として担当したところから、「一番中身に詳しいお前がやれ」的な感じでお受けしているのですが、自分が立案した仕組みがきちんと機能するのか、まさに通知表をもらう気分です。
基本的に、行政書士の仕事はクライアントの代理人なわけですが、この仕事は委員長という当事者として判断し、事務局に指示を出すという異色の仕事ですので、数ある仕事の中の一つではあるものの、どうしても力が入ってしまいます。

皆さま,こんにちは。
山根です。
今回は,もおか滞在記の2日目です。
1日目からだいぶ間があいてしまいました。
季節はすっかり秋,肌寒くなりましたね。
1 田んぼ
早朝,目覚めるとすぐに,小倉氏から,「ちょっと見せたいものがある」と言われ,
散歩に連れていかれた。
家から30秒も歩くと,そこはあたり一面,広大な田んぼの風景が広がっていた。
遠くに見える人影はもしや?
2 小倉家の朝食
散歩から帰ると,小倉氏母上が朝食をつくってくれていた。
ごはん,鮭,卵焼き,ポテトサラダ,などなど,本当に美味しかった。
小倉氏が母の味にこだわりを持つのも分かる気がした。
3 二宮尊徳資料館
朝食後,家を出て,なぜか二宮さんがいる舘へ行った。
二宮さんが活躍した地域だから二宮って地域名が付いたらしい。
あれ,薪持って本読んでない。
勝手に裏切られた感。
4 真岡鉄道SLの旅
その後,ちょうど真岡鉄道のSLが走ってるということで,真岡駅に。
人生発のSL体験。
印象に残ったのは,独特のにおいと,けむり。
あと,窓を開けたままいると,服が小さい黒粒まみれになる現象。
あと,小倉氏と向かい合って列車に乗っているという空間。
真岡の車窓から,撮り鉄を撮る。
妙な優越感。
5 みんみん餃子
栃木といえば宇都宮餃子,くらいの予備知識しかない山根。
有名な「みんみん」というお店が真岡駅の近くにあるということで,そこで昼食。
焼き餃子,揚げ餃子,水餃子,をまんべんなく頂戴した。
どれもおいしかったけど,やっぱり焼き餃子が一番かな。
山根:「王将の餃子もおいしいけどね」
小倉氏:「栃木の餃子だから意味あんだよ」
6 真岡駅の展望室
昼食後,真岡駅の展望室に登った。
小倉氏の母校真岡高校と,真岡女子高校が,ちょうど駅を挟むように見えた。
真岡の街を見渡しながら(真岡女子校生の姿も眼下に確認しながら),
しばし小倉氏と淡い青春の感傷に浸っていた。
SL風の真岡駅。
想像していたよりも(失礼!)おしゃれな感じ?
7 大前恵比寿神社
真岡駅を後にして,次は大前(おおさき)恵比寿神社という神社に向かった。
なんでも,かなりビジネスチックな神社だそうで。
日本一大きなえびす様(笑)
願掛けのお札を少しだけ拝見すると,「宝くじ」とか「ロト6」
といった文字がやたら多い(笑)
入館料500円を払い,御神水の「お水取り」をしてきた(ペットボトルに水を入れた)。
いろいろ意見はあるかも知れないが,このエッジ効いている感は参考にしたい!
8 宇都宮地方裁判所真岡支部を視察
えびす様を後にして,ようやく,今回の旅の本来の目的かもしれない(?),
真岡の裁判所視察に行った。
証拠写真(甲2号証)はこちら。
(甲1号証は1日目の下館簡易裁判所写真ということでご容赦を)
これも想像してたより(失礼vol.2)立派だった!
私も仕事柄,いろんな土地の裁判所にお邪魔しているが,
支部でこんなきれいな立派な感じなのは見たことないかもってくらい(東京の立川支部は別)。
自分もいつかこの裁判所にお世話になるのか?
9 お別れ
小倉家に戻って,すぐに帰り支度をしていると,小倉氏母上から野菜のお土産を頂戴した。
小倉家の畑で今朝採れたばかりの新鮮な野菜(きゅうり,なす等)であった。
小倉氏父上の運転で駅まで送って頂いた。
「今度来たら,ゆっくり益子を見て回ったら良いよ」との温かい言葉も頂いた。
小倉家のおもてなしに感動し,真岡を後にした。
10 まとめ
なぜ真岡だったのかは,今でもよく判りませんが,なんだかんだ,
とても充実した,極めて内容の濃い2日間でした。
ひと夏の思い出として,この先もずっと記憶されるであろう。。。
小倉氏,小倉氏両親,寝起きぼさぼさ髪で丁寧に挨拶してくれた小倉氏弟,
この場を借りて改めて感謝申し上げます。
横山大観作「紅葉」、もう6年前になりますが(早い)、私が島根の足立美術館を訪れた際、最も感嘆した作品です。
島根は遠いですが、お時間があったら、ぜひテレビでご覧になって下さい。
https://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin_old/backnumber/140927/